AGEキャラデザ・千葉道徳氏「既存作の踏襲をするにしても『機動戦士ガンダム』ではなく、他の富野アニメをベースにやりたかった」
話に富野監督が出てきた『00』、『AGE』などのキャラクターデザイン千葉道徳氏のインタビューのみ要約をしました。
作画@wiki - 千葉道徳
双葉社「機動戦士ガンダムAGE メカニック&ワールド」本日発売! | GUNDAM.INFO | 公式ガンダム情報ポータルサイト
【巻頭カラー】
全メカ・キャララインナップ(ゲームオリジナルウェア&MSを含む)
【A.G.の世界観】
世界観設定対談
参加者 - 白土晴一(SF考証)、兵頭一歩(シリーズ構成補佐)、海老川兼武(メカニックデザイン)、石垣純哉(メカニックデザイン)、寺岡賢司(メカニックデザイン)、馬場俊明(バンダイホビー事業部)
【A.G.のモビルスーツ全設定】
アニメで登場したMSの説明と設定の詳細
【艦艇・美術設定】
アニメで登場した艦艇・美術設定の説明
【インタビュー】
01、山口晋×日野晃博(特別対談)
02、海老川兼武
03、石垣純哉
04、大塚健
【キャラクター・ストーリーガイド】
アニメで登場したキャラクター設定の説明
キャラクターデザイン・千葉道徳 インタビュー
全話のストーリーと解説
キャラクターデザイン・千葉道徳氏 インタビュー
懐かしくて新しいガンダムへの挑戦、そして次の世代のために(略)-『機動戦士ガンダムUC』の古橋一浩監督も以前に、できるだけ従来の『ガンダム』へのオマージュの色を薄めたいという主旨のことをおっしゃっていました。
千葉 あぁ、それはわかりますね。富野(由悠季)さんの『機動戦士ガンダム』にしても従来のロボットアニメに対する挑戦というか、ロボットアニメという枠組の拡大みたいな部分があったから良かったと思うんです。だったら今回にしても「ガンダムっぽいガンダム」を作るよりは「ガンダムの名を利用した新作」の方が本当の『ガンダム』になるんじゃないかと思いました。
だからもし既存作の踏襲をするにしても『機動戦士ガンダム』じゃなく、むしろ他の富野アニメをベースにやりたかったですね。それこそ破嵐万丈(『無敵鋼人ダイダーン3』の主人公)の「カムヒア!ダイダーン3」みたいに、まさにフリットがAGEデバイスを掲げると飛んでくるといった感じで(笑)。(略)
-今の若い人は『Gガン』初登場時の、リアルタイムでの大騒ぎもしらないんじゃないかな、とも思います。もしかすると20年の間に、改めて『ガンダム』というかロボットアニメのバラエィ感が、どこかで希薄になったのかもしれませんね。
千葉 うん。それは最近のアニメはどれもほとんどみんな同じ頭身ですけど、昔のアニメならこういう体型のキャラ(ディケやバルガス、ロッドやオトロなど)はよくいたでしょう。(略)今のアニメキャラはどれも線が多くて頭身がスラリでしょう。もうちょっと昔のテレビマンガっぽいアニメが欲しいと思ったんです。自分の引き出しで言うと、以前に関わったスタジオぴえろ作品の『NINKU ―忍空― 』とか、『みどりのマキバオー』の方向ですね。『ガンダム』で言うなら自分は直接は関わっていないけれど、一番近いのは『∀』かな。あの丸っこい温かいキャラは好きだったんですよ。
それで『AGE』のキャラデザはさらに極端に、これ以上ないくらい線を減らしました。影も付けてません。作画の現場では、それなりに影が入りましたけどね。
(略)
※一部要約しており、全文ではありません。元記事をお読みになりたい方は、「機動戦士ガンダムAGE メカニック&ワールド」をお求めください。
■気になった箇所をいくつか抜き出しました。
馬場俊明氏
・シドは企画書のみで、追憶のシドで流用し、本編でも登場することとなった
寺岡賢司氏
・ヴェイガン側、民衆の文化が和風なのは、サイクルが利くため
日野晃博氏
・振り切ろうとしたが振り切れなかった
山口晋氏
・サンライズもロックであり、ガンダムもロックなものだった
・ザンボット→ダイダーン→ガンダムと独自な流れだった
・富野監督がつくった『∀』という異端もあるが、ガンダムという機体は、ガンダムという主人公のメカ
・コンバトラーVのOPでは曲がらないところが曲がり、商品が欲しくなったので、想像を引き出すメカ路線でやろうとした
海老川兼武氏
・FXは、フェイスオープン案、最初はマッシブなザザビーみたいで中からスリムなガンダム案もあった
・ディーヴァは人型になる予定で、なろうとすればなれた
石垣純哉氏
・プラモの試作→デザインに取り入れもあった
・アニメでは使われなかった設定があったが不思議ではない
・塗りミスにつながるので、2色ぐらいのシンプルにした
大塚健氏
・「設定をがっちり決めないで、調製しながらやる」と言われたが、昔は結構多かったので不思議ではなかった
・AGE-3の詳細部分が分からなかったが、プラモで解決し、描いているときに商品が来るのはガンダムならでは
・週間のTVシリーズでのファンネルはカロリーが高かったので、作画の苦労を減らす方向に(例えば一度に全て放出など)
千葉道徳氏
・初期のサンライズ側に案には、ヴェイガン側は生存環境に関わる理由で、みんなサイボーグ化しているという構想
・ゼハートは、クロノクル以来の〈なにもないライバルぶり〉は、最期の芝居も良かったし、かなり好き
・老年フリットの原案がゴーグルマスクで今回の仮面キャラはフリットだと思った
どうやら、千葉道徳氏は富野監督のフォロワーらしいです。富野監督とは劇場版ΖIの原画のみの関わりなので、もっと一緒にやってほしいですね。
他のメカニックデザインの方もそうですが、特に石垣純哉氏のインタビューで、色々なデザインにチャレンジしているのがとても興味深かったですし、最後に書かれている全話のストーリーの詳細と解説がしっかり書かれていてよかったです。
大塚氏や石垣氏の話から、今のロボットアニメについての手描きメカとCGメカについても考えさせられました。
とても良い内容でしたが、名前のみの登場機体などもあり、その辺りをはっきりして欲しかったです。
全体としてしっかり書かれていおり、AGE好きはもちろん、AGEメカが好きなだけでもオススメできる書籍です。
夏に発売する新作です
機動戦士ガンダムAGE 公式サイト | 機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN
Blu-ray&DVD7月26日リリース
「機動戦士ガンダムAGE ~MEMORY OF EDEN~」プレミアム上映会、本日より観覧募集スタート! | GUNDAM.INFO
【締切】
2013年6月10日(月) ※消印有効
- 関連記事
-
- ガンダムAGE MEMORY OF EDEN の新登場メカと感想
- ガンダムAGE MEMORY OF EDEN 上映会より
- ガンダムAGEメカ関連など、Twitterより
- AGEキャラデザ・千葉道徳氏「既存作の踏襲をするにしても『機動戦士ガンダム』ではなく、他の富野アニメをベースにやりたかった」