河森正治とガンダム0083
河森氏は、スタジオぬえ・ガンダムセンチュリーと、ガンダムについて深い関わりがあります。
河森正治 - Wikipedia
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河森正治 ビジョンクリエイターの視点より、富野・ガンダム関係
※一部要約しており、全文ではありません。元記事をお読みになりたい方は、「河森正治 ビジョンクリエイターの視点」をお求めください。
■河森氏とガンダム
・試作2号機を試作1号機とした案
・試作2号機も当初はモノアイ
・従来のガンダムのディテールを全く使わないものも考えたが通らなかった
・いろんな演出家に短編のガンダムを10本ぐらい共作させるっていう企画
・ミノフスキークラフトやソーラ・レイのアイディアを考えた
ラフデザイン

ジオニックガンダムと書かれたデザインは、ガーベラ・テトラに通じるのではないでしょうか。
短編のガンダムは、0083の企画と同時期になりますから1991年以前でしょう。調べても全く出てきません。もちろん実現していません。
これらの発言は大変興味深いです。
『0083』の打ち合わせに出ていると、若いスタッフから「それは設定にありません」と言われるのが不思議でしたね。もう「その設定はオレが作ったから変えたっていいでしょう?」って思ってしまう。
『0083』は、「今回はリアルにやろう」ってコンセプトだったんで、それなら走るシーンはなんとかしたかった。せめて姿勢を低くして、重心はぶらさないように。でもそれは許可がでなかった。撃たれたら困るから、塹壕に隠れて銃だけ上げて使う案も出しました。せっかくビームライフルに照準器が付いているんだから、そのほうが合理的なはずだから。でもNGだった。結局、『ガンダム』という作品には重い枷があって、それをリアルで超えることはできないんですよ。
「ガンダムはリアルなわけがない。でもロボットプロレスが戦争ごっこを非常にうまくやっているのが面白い。それでいいじゃないか」っていうことです。兵器としてはリアリティのかけらもない~。それがどこかでなにかを間違えて、メカのファンの何割かまでリアルだと錯覚してしまった。
『マクロス』でも、いまだに「正史はどれですか?」って言われると、「ありません」としか言いようがない(笑)。提示されるものを盲目的に信じてしまうのは、原発安全神話と似た集団催眠的な怖さを感じますね。設定は物語を面白くするためのものだし、たとえシリーズでも作品が変われば設定も変わっていいはずなのに、その固定観念を変えるのが本当に難しい。
0083 STARDUST MEMORYに積極的に参加していた河森氏でしたが、「0083」という作品風には合っておらず、結局メカニカルスタイリングに落ち着いてしまいまいた。無反動砲のボールをガンダムと呼ぶ企画は見てみたかったです。非常に残念。
また、「マクロス7は『0083』を経験して、変わったものを作ろうと思った」と発言されていました。
河森氏が仰っていることは、もちろん今のガンムにも通じます。
UCがありAGEがあり、THE ORIGINや富野監督の新作が始まる。これからのガンダムの事について考えさせられました。
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