NHK文化センターで富野由悠季監督の講座「富野流仕事術」③~Gのレコンギスタの本当のテーマ
2016年4月17日に行われた富野由悠季監督の講座に行ってきました③。
あくまで単語、ニュアンスしか拾っていないので、
一字一句正確ではありません。
間違いがあればご指摘頂ければ幸いです。
NHK文化センターで富野由悠季監督の講座「富野流仕事術」①~自分の“個性”とは
NHK文化センターで富野由悠季監督の講座「富野流仕事術」②~“ガンダムの富野”の名誉と汚名
NHK文化センターで富野由悠季監督の講座「富野流仕事術」③~Gのレコンギスタの本当のテーマ
NHK文化センターで富野由悠季監督の講座「富野流仕事術」④~アイーダさんが女王となるには
昨年の講座↓
富野由悠季監督の講座「ガンダム Gのレコンギスタから学んだこと」①~制作スタッフにお礼のステップ
富野由悠季監督の講座「ガンダム Gのレコンギスタから学んだこと」②~アニメーションにおける〝身体性〟
富野由悠季監督の講座「ガンダム Gのレコンギスタから学んだこと」③~Gレコのテーマとは
Gのレコンギスタ関連記事
・ガンダム Gのレコンギスタ、スタッフのツイートまとめ目次
・ジブリからキングゲイナーまでの宮地昌幸氏。富野由悠季監督に学んだTVシリーズの作り方とは?!
・富野由悠季監督が口説き落とす!宮地昌幸氏がGのレコンギスタに参加した経緯。
・名監督の条件、宮地昌幸氏が語る富野由悠季監督と宮崎駿監督とは?Gレコ制作秘話も
・宮地昌幸氏は、富野監督の絵コンテを演出するとき富野監督に成りきって考える
・海面上昇をしている?!Gのレコンギスタの世界
・【Gのレコンギスタ】なんじゃとて?!ノレドはスコード教法皇の孫なのか?
・東京国際映画祭で富野由悠季監督が対談~「映像の世紀に進化はあるのか」~
予定より時間が過ぎたので飛ばしてGレコ、Gのレコンギスタの話へ
仕事術(と言えるレベル)の話までいくのかな
仕事術というがそん大層ことではない
Gレコやガンダムエースの仕事がなければ鬱になっていた
ガンダムエースで対談をしていた(教えて下さい。富野です…などなど)
身体を使わないアニメでもコンテの上で表現をすることだから対談をした
アニメだけ作っていると机に向かってるだけでアニメの人以外と会わない
アニメの仕事をしてないときに外に出たい
ガンダムエースに掲載するよという条件で対談をした
最初はなかなか対談相手が難しかった
ガンダムエースっていう変な雑誌でも5年もすると対談を一声で承知してくれた
初めは軽くで良いだろう
だんだんと軽く受けてくれる方が難しかった
相手を知る必要がある
何も知らないから教えて下さいで対談はできない
僕には仕込みの時間が長くて大変だった
無修正の裸のおねえさんで有名なプレイボーイ
しかしもう一つの柱がプレイボーイインタビュー
ガンダムエースの対談ではプレイボーイのインタビューを参考にした
プレイボーイインタビューはすごい
プレイボーイは金があるので事前に会わせることも
当時それなりの人のインタビューがずらっと
相手について調べないといけない
2週間ぐらい付け焼き刃で
たまには簡単な人もやりたかった(笑)
ガンダムエースの対談がGレコへ繋がった
新しいシナリオを2、3本書いてみた
しかしどうもダメ
対談の関係から宇宙(軌道)エレベーターの青木先生に会うことにした
年に1回クライマーの実験
バルーンを上げてロボットが昇る
宇宙エレベーターって発想が大嫌い
宇宙はロケットで行くもの
エレベーターなんかで行くと絵にならないしょうもない
でも300m到達で万歳なんかも一緒にした
これは昔ライト兄弟の飛行機が飛ぶ前のよう時代かも
もしかしたら化けるかもしれない
これだけの学者が嬉しがってるやってる
宇宙開発で宇宙エレベーターはモチベーション
宇宙エレベーターがあってもいいかもと同時に
宇宙エレベーターへの反対意見を持てる
これなら番組ができるのではないかとGレコへ至った
前まで袋小路にはまっていた
究極的な言い方だとガンダムシリーズは
年代、キャラや機体の名前を変えて最後は主人公が勝つ
宇宙エレベーターで違う見え方になるのでは
富野ガンダムの宿命があるのでは?自問
傲慢かましてる
富野ガンダムの宿命を突発しなきゃいけない
それはファンやガンダムファンの中の記憶にリアルにある
記憶の中でリアルに存在する
名前だけ変えて戦闘ロボやってるだけでは無理
(宇宙エレベーターは)リアリズムに対して解答
そういうテーマを作品に入れることが富野ガンダムでは?
宇宙エレベーターでGレコをやる
「現在の科学技術の進歩と金融・資本主義に汚染されている現在」
これがGレコ本当のテーマ
宇宙エレベーターとテーマがあってもまだそれでもパッとしなかった
次に時間を飛ばすことを思い付いた
概念的にはそんなに飛ばしてない
1000年時間を飛ばす、精神論的に
20年ぐらいじゃ前のガンダムに引っ張られる
これで息ができた
もうひとつ子供向けの作品へ
一時期アニメは子供向けだったがヤングアダルト向けになった
アニメは時代的な劣化が少ない
実写はもろに人間が写る
アニメは実写より抵抗が少ない
子供の頃に見たものは一生残る
一生残ることで製作者も残る
年齢を背負わないですむのではないか
脊椎の病気で3年薬飲んでるだけで鬱になる
大人向けは2、3年持てばよくて内向的
なあなあで終わる
大人に感動させられれば子供にも見てもられると思い
ガンダムのときそうは作った
でもそれでダメ
最初から子供向けにする
明るいテーマにする
将来的な解は子供たちに解いてもらう
大人は自己中意見を持ってるから
そこをみんなに擦り合わせてる
立ち止まってそれっきり
成功者の話をするが特例
考える必要はなくなるのでは
子供という未来思考彼らに対して
子供は大人に対してどう思うか
明日はどうなるの?
だから未来思考になる
Gレコでは想定し考え
でもGレコの問題ヒットしなかった
ドラマを放棄してテーマ、設定紹介の作品になってしまったら
映画版を再編集してる
映画版は広く見てもらいたい
ドラマを作り直してる
簡単に言うとGレコをゆるキャラのように作る
キャラ血肉があって抱きつけるような
キャラで上手く表現できなかったから
新規カットをやってる
個性自己主張ではなくキャラをゆるキャラ的にする
本格的にGレコの話です。
ガンダムエースの富野監督の対談は、
一部を除いて書籍化されているのでまだ読まれていない方は
是非ともお読みになってはどうでしょうか。
また、シャア専用ブログさん、富野愛好病さん、
ひびのたわごとさんなどの富野ブログでも紹介されていたりもします。
Gレコの本当のテーマは
「現在の科学技術の進歩と金融・資本主義に汚染されている現在」
と仰られました。
また、宇宙(軌道)エレベーター(キャピタル・タワー)と
時間を飛ばすこと(リギルドセンチュリー)、
子供向けに作ることでGレコという作品ができたと。
宇宙エレベーター(軌道エレベーター)については、
同じガンダムシリーズでもターンエー、SEED、00に登場していますが、
いずれもGレコのように物語の根源には大きく関わってはいませんでした。
色々と意見が飛び交うGレコの「子供向け」についてですが、
私は富野監督が年寄として小さな子供たちに教えるために
必死に紙芝居や絵本を作っているように思えました。
富野監督自身はどう思っているか知りませんが、
私は富野監督が教師に近いことをやっているように見えます。
アニメの普遍性について最近ではこちら
→東京国際映画祭で富野由悠季監督が対談~「映像の世紀に進化はあるのか」~
Gレコが設定紹介になってしまった理由の一つはこちら
→富野由悠季監督の講座「ガンダム Gのレコンギスタから学んだこと」①~制作スタッフにお礼のステップ
前回の②でもお話しましたが、現制作中の劇場版Gのレコンギスタは
1作目の制作許可は出て、2作目は1作目のヒット次第です。
その劇場版Gのレコンギスタはドラマ中心です。
Gレコをゆるキャラにするとのことですが、
Gレコのディスクに含まれていたGレコ甲子園の扱いも気になります(笑)
「傲慢かましてる」は小林よしのりを意識されたのでしょうか(笑)
所々に富野監督の口から出る富野節に感動しました。
「究極的に~」はブレンパワードの「究極の指揮権」だったり(笑)
次回④もGレコの話です。
劇場版Gレコを作る際の富野監督の学んだことについてです。
【4/17青山教室】「富野流仕事術~自分の個性を信じる~」
— NHKカルチャー (NHK文化センター) (@nhkcul) 2016年2月22日
「機動戦士ガンダム」の生みの親、富野由悠季監督。現在の仕事や今感じていること、ご自身の考える仕事の在り方についてお話しいただきます。https://t.co/uuhG1wP1R5
あくまで単語、ニュアンスしか拾っていないので、
一字一句正確ではありません。
間違いがあればご指摘頂ければ幸いです。
NHK文化センターで富野由悠季監督の講座「富野流仕事術」①~自分の“個性”とは
NHK文化センターで富野由悠季監督の講座「富野流仕事術」②~“ガンダムの富野”の名誉と汚名
NHK文化センターで富野由悠季監督の講座「富野流仕事術」③~Gのレコンギスタの本当のテーマ
NHK文化センターで富野由悠季監督の講座「富野流仕事術」④~アイーダさんが女王となるには
昨年の講座↓
富野由悠季監督の講座「ガンダム Gのレコンギスタから学んだこと」①~制作スタッフにお礼のステップ
富野由悠季監督の講座「ガンダム Gのレコンギスタから学んだこと」②~アニメーションにおける〝身体性〟
富野由悠季監督の講座「ガンダム Gのレコンギスタから学んだこと」③~Gレコのテーマとは
Gのレコンギスタ関連記事
・ガンダム Gのレコンギスタ、スタッフのツイートまとめ目次
・ジブリからキングゲイナーまでの宮地昌幸氏。富野由悠季監督に学んだTVシリーズの作り方とは?!
・富野由悠季監督が口説き落とす!宮地昌幸氏がGのレコンギスタに参加した経緯。
・名監督の条件、宮地昌幸氏が語る富野由悠季監督と宮崎駿監督とは?Gレコ制作秘話も
・宮地昌幸氏は、富野監督の絵コンテを演出するとき富野監督に成りきって考える
・海面上昇をしている?!Gのレコンギスタの世界
・【Gのレコンギスタ】なんじゃとて?!ノレドはスコード教法皇の孫なのか?
・東京国際映画祭で富野由悠季監督が対談~「映像の世紀に進化はあるのか」~
予定より時間が過ぎたので飛ばしてGレコ、Gのレコンギスタの話へ
仕事術(と言えるレベル)の話までいくのかな
仕事術というがそん大層ことではない
Gレコやガンダムエースの仕事がなければ鬱になっていた
ガンダムエースで対談をしていた(教えて下さい。富野です…などなど)
身体を使わないアニメでもコンテの上で表現をすることだから対談をした
アニメだけ作っていると机に向かってるだけでアニメの人以外と会わない
アニメの仕事をしてないときに外に出たい
ガンダムエースに掲載するよという条件で対談をした
最初はなかなか対談相手が難しかった
ガンダムエースっていう変な雑誌でも5年もすると対談を一声で承知してくれた
初めは軽くで良いだろう
だんだんと軽く受けてくれる方が難しかった
相手を知る必要がある
何も知らないから教えて下さいで対談はできない
僕には仕込みの時間が長くて大変だった
無修正の裸のおねえさんで有名なプレイボーイ
しかしもう一つの柱がプレイボーイインタビュー
ガンダムエースの対談ではプレイボーイのインタビューを参考にした
プレイボーイインタビューはすごい
プレイボーイは金があるので事前に会わせることも
当時それなりの人のインタビューがずらっと
相手について調べないといけない
2週間ぐらい付け焼き刃で
たまには簡単な人もやりたかった(笑)
ガンダムエースの対談がGレコへ繋がった
新しいシナリオを2、3本書いてみた
しかしどうもダメ
対談の関係から宇宙(軌道)エレベーターの青木先生に会うことにした
年に1回クライマーの実験
バルーンを上げてロボットが昇る
宇宙エレベーターって発想が大嫌い
宇宙はロケットで行くもの
エレベーターなんかで行くと絵にならないしょうもない
でも300m到達で万歳なんかも一緒にした
これは昔ライト兄弟の飛行機が飛ぶ前のよう時代かも
もしかしたら化けるかもしれない
これだけの学者が嬉しがってるやってる
宇宙開発で宇宙エレベーターはモチベーション
宇宙エレベーターがあってもいいかもと同時に
宇宙エレベーターへの反対意見を持てる
これなら番組ができるのではないかとGレコへ至った
前まで袋小路にはまっていた
究極的な言い方だとガンダムシリーズは
年代、キャラや機体の名前を変えて最後は主人公が勝つ
宇宙エレベーターで違う見え方になるのでは
富野ガンダムの宿命があるのでは?自問
傲慢かましてる
富野ガンダムの宿命を突発しなきゃいけない
それはファンやガンダムファンの中の記憶にリアルにある
記憶の中でリアルに存在する
名前だけ変えて戦闘ロボやってるだけでは無理
(宇宙エレベーターは)リアリズムに対して解答
そういうテーマを作品に入れることが富野ガンダムでは?
宇宙エレベーターでGレコをやる
「現在の科学技術の進歩と金融・資本主義に汚染されている現在」
これがGレコ本当のテーマ
宇宙エレベーターとテーマがあってもまだそれでもパッとしなかった
次に時間を飛ばすことを思い付いた
概念的にはそんなに飛ばしてない
1000年時間を飛ばす、精神論的に
20年ぐらいじゃ前のガンダムに引っ張られる
これで息ができた
もうひとつ子供向けの作品へ
一時期アニメは子供向けだったがヤングアダルト向けになった
アニメは時代的な劣化が少ない
実写はもろに人間が写る
アニメは実写より抵抗が少ない
子供の頃に見たものは一生残る
一生残ることで製作者も残る
年齢を背負わないですむのではないか
脊椎の病気で3年薬飲んでるだけで鬱になる
大人向けは2、3年持てばよくて内向的
なあなあで終わる
大人に感動させられれば子供にも見てもられると思い
ガンダムのときそうは作った
でもそれでダメ
最初から子供向けにする
明るいテーマにする
将来的な解は子供たちに解いてもらう
大人は自己中意見を持ってるから
そこをみんなに擦り合わせてる
立ち止まってそれっきり
成功者の話をするが特例
考える必要はなくなるのでは
子供という未来思考彼らに対して
子供は大人に対してどう思うか
明日はどうなるの?
だから未来思考になる
Gレコでは想定し考え
でもGレコの問題ヒットしなかった
ドラマを放棄してテーマ、設定紹介の作品になってしまったら
映画版を再編集してる
映画版は広く見てもらいたい
ドラマを作り直してる
簡単に言うとGレコをゆるキャラのように作る
キャラ血肉があって抱きつけるような
キャラで上手く表現できなかったから
新規カットをやってる
個性自己主張ではなくキャラをゆるキャラ的にする
本格的にGレコの話です。
ガンダムエースの富野監督の対談は、
一部を除いて書籍化されているのでまだ読まれていない方は
是非ともお読みになってはどうでしょうか。
また、シャア専用ブログさん、富野愛好病さん、
ひびのたわごとさんなどの富野ブログでも紹介されていたりもします。
Gレコの本当のテーマは
「現在の科学技術の進歩と金融・資本主義に汚染されている現在」
と仰られました。
また、宇宙(軌道)エレベーター(キャピタル・タワー)と
時間を飛ばすこと(リギルドセンチュリー)、
子供向けに作ることでGレコという作品ができたと。
宇宙エレベーター(軌道エレベーター)については、
同じガンダムシリーズでもターンエー、SEED、00に登場していますが、
いずれもGレコのように物語の根源には大きく関わってはいませんでした。
色々と意見が飛び交うGレコの「子供向け」についてですが、
私は富野監督が年寄として小さな子供たちに教えるために
必死に紙芝居や絵本を作っているように思えました。
富野監督自身はどう思っているか知りませんが、
私は富野監督が教師に近いことをやっているように見えます。
アニメの普遍性について最近ではこちら
→東京国際映画祭で富野由悠季監督が対談~「映像の世紀に進化はあるのか」~
Gレコが設定紹介になってしまった理由の一つはこちら
→富野由悠季監督の講座「ガンダム Gのレコンギスタから学んだこと」①~制作スタッフにお礼のステップ
前回の②でもお話しましたが、現制作中の劇場版Gのレコンギスタは
1作目の制作許可は出て、2作目は1作目のヒット次第です。
その劇場版Gのレコンギスタはドラマ中心です。
Gレコをゆるキャラにするとのことですが、
Gレコのディスクに含まれていたGレコ甲子園の扱いも気になります(笑)
「傲慢かましてる」は小林よしのりを意識されたのでしょうか(笑)
所々に富野監督の口から出る富野節に感動しました。
「究極的に~」はブレンパワードの「究極の指揮権」だったり(笑)
次回④もGレコの話です。
劇場版Gレコを作る際の富野監督の学んだことについてです。
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